死斑を消したい

季節の変わり目、特に湿気や温度が低くなって冷たさを孕むようになって行くと香水が欲しくなる。

冷たい空気というだけで、それだけで全てオーケーって感じだけどね、、、でも好きな香料が粉っぽかったり燻したタバコやバニラとかが多いからかな。まあ結構精神面の安定のために夏でもこっくり系のもの使ったりするけど。

しかしだね

 

''香気のもつれに出る細かい幻想の糸の織り成す感情の展開のことです。例へば、五月の表情を持つ香水もあり、六月の表情を持つものもあり、又は月光の表情を持つものもあり、霧の明方の表情を持つのもある。または、十七歳の少女の表情、廿歳の青年の表情、街の妖婦の表情、微風の表情、求愛の表情、青き夢の表情、水の流れの表情、森林の真昼の表情、処女の肌の表情、蛇の眼の表情、海のさざなみの表情、輝く指の表情、風にゆらぐ牡丹の表情、草間にかくれる苔花の表情、アメチストの表情、ゴールドン・サフアイヤの表情、ヂルコンの表情等数へきれないほどである。''大手拓次より

 

あの有名歌人大手拓次もこう言ってる。分かりやすく言うと服を衣替えするように香水も五感で感じたまま使いなさいよっていう、、、

でも正直に申すと、てかさっきも言ったのだが精神を優先して年中同じものをデフォルトで使っている、、、、まあただのシングルノートの花の香りなんだから季節問わず使えるけどほんとくそほど集めた香水を使わずに同じの使ってんじゃないわよ、、って自分に思ったの、、。

精神面辛いから無理して使うことないけど日替わりでコロコロ変えられる人羨ましいなあ~ってたまに思う。寝香水がそのまま外の安定剤となってる。う~ん。

 

最近香水気になって買う手が止まらないぜという人(自分)これを心に止めとくと良い。むしろここまでしないと買っちゃいけんよな~って思う、、、本当に自戒。

 

 

''吾々は素人として「香水の表情」を見分けるには、闇のなかがよい、騒音の絶対に聞えない所がよい、朝がよい、初夏がよい、一人で居るのがよい、無言がよい、一時に一つの香水を試みるのがよい、食後相当時間を経てからがよい、直接よりも布にでもつけるのがよい、眼をとぢてと眼をあいてと二様に試みるのがよい、距離もいろいろに試みるのがよい、男女別々に試みるのがよい、風のない日がよい、全裸体で感受して試みれば更によい。 かうして、その香水の純粋表情を見分けてから、第二段として之れを街頭に置いたものとして、悉く以上のものと反対の状態の下に於て、如何に、その表情が外的条件のもとに、ゆがめられてゐるかを試みるのである。 この二つの見分の方法が終つて、初めて、夜の香水、昼の香水、朝の香水、旅出の香水、ランデブウの香水、独居の香水、春の香水、夏の香水、冬の香水、男性向の香水、女性向の香水、芝居の時の香水、散歩の時の香水などと撰択することが出来る。

一般的標準からいへば、自己の体臭に似通つた香水の使用が推奨されてゐるが、これも結構だ。だが、要は、銘々が成る可く、違つた香水を用ゐることだ。''大手拓次より

 

実家から逃げてようやく安息の地を見つけられてから一人でぼんやりすることが多くなった。

分かりやすく言うと続く極限状態のせいで小学生からパニック障害の気があったんだけどそれをなーなーにして続いて高校なって3、4時間ほどしか寝ていないし5時とかに家出なきゃ行けなかったし元から良くはない心臓すら可笑しくなっていて出会った人間全てラリアットしたいみたいなストレスピークから急に広大な大地、、、人も少ない、ストレスも無いみたいな環境に身を置くことになった。だから常にハイな状態で精神を保ってたものが急にその必要がなくなって身体が追い付けずPTSDのような深い鬱スパイイラルにはまってしまった、多分。精神科の医者にさえも己の親とうまくいけなくてめちゃくちゃな思いしてたということが言えない。だからこの薬が正解なのかも知らない。それはどうでもいいんだけど、そんなこんなで自立神経が自立しなくなって大変になっていた。半年以上食べれずに身体が日々衰弱していって立つというか意識をクリアにしていることが出来なくほぼ寝ているか瞑想のように現実か夢なのか分からないような意識レベルが下がっていた。多分話しかけられても分からないくらいに。

私の好きなものに買い物があるが、勿論そんなことも出来ない。ナゼかそのときはそれすらも嘆いていた。深く。私は苦しまずに死にたくて死ぬときは銃を適当な国で手に入れて死ぬという計画しか持っていなかったので起き上がることも出来なくなるとそれすらも出来なかったからそれにも深く絶望していた。とにかく楽になりたかったのに常に感じる気持ち悪さや飢餓感や脳に染み付いている悲しい記憶を払拭したかったのに出来なかった。

その経験のせいである程度元気なときに今のうちに死ぬ方が楽なのでは?って何度も考えてしまう。

その寝込んでる間にだいぶお世話になったのが香りものなんだよね。刻印が付いた美しい瓶に花花の香気が凝縮されている。一吹きするだけで私の荒れ狂った神経が落ち着く。正気を取り戻せる(大事)だから好きや~っていう話。いやなんの話、、
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